田んぼの話
- 6月30日
- 読了時間: 4分
更新日:7月4日
こんにちは。ユニトレイル登山ガイドの杉原ゆうきです。
久しぶりのブログ更新が「田んぼの話」
最近田んぼに夢中なのです。
最近といっても、私と田んぼの関係は意外と長い。
今日は過去を振り返りつつ、田んぼの話を書いていきたいと思います。

10年前、私は祖父と一緒に5ヘクタールの田んぼでお米作りをしていました。
登山ガイドの仕事をしながら、地元である新潟県越後湯沢でお米を作り、冬は祖父が営んでいた民宿業をやっていけば生活ができると考えたのです。
後継ぎがいなかった祖父の手助けができたらいいなと心のどこかで思っていました。
ものすごい騒音と排気ガスをまき散らす大きなトラクターを毎日運転していた時がありました。
毎朝5時に起きて、6時には田んぼに向かい草刈り機を振り回して田んぼの畦の草刈りをしたこともありました。
料理の勉強をしたことがないというのに、民宿の食事作りを叔母から学び、最終的には献立を考えることから、食材の管理、提供までを責任をもって行うまでになりました。
尾瀬ガイドをさせてもらっていた時は、夜中の3時に田んぼの水を調整して回り、支度を済ませてから尾瀬ガイドの集合場所である水上へと通勤していました。
夜中の3時の田んぼを想像してみてください。真っ暗で何も見えません。
尾瀬ガイドから戻り、一応田んぼに立ち寄ってみるも、いつもだいたい日の入り後。もちろん田んぼは見えません。
そんなことを繰り返していたら田んぼがカラカラに乾いていたらしく祖父にこっ酷く叱られました。「稲達ごめん。」と思いましたね。
近所のおじさんからは「ゆうちゃんが何か新しい農法を始めたのかと思ったよ。」と言われてしまったり。ただ見えていなかっただけなんです。

23~25歳の私はとにかく若く、体力があり、そして考え無しでした。
夢に向かって一生懸命だけど、見えていないことが多く、そんな未熟さを可愛がって育てようとしてくれる人も結構居ました。
気づいたらいろんなところに顔を出すようになり、自分が想像していた以上のことに挑戦することになっていったのです。
自分のしたいことや、やるべきことに優先順位をつけることができなくて、
NOが言えない性格も重なって、気づいたらたくさんのことを抱え込んでいました
そんなある日
心と身体のバランスを崩すきっかけとなる出来事が起こります。
登山ガイド、田んぼ仕事、民宿の運営と3足のワラジで既にキャパオーバーなところに
田んぼ仕事で使う大型重機を購入するための助成金の申請をすることになり、お金のことを考える必要がでてきました。
体力頼みで進んできた私にとって、助成金のシステムを理解することがまず厳しい。
扱ったこともない額にドン引き。自分の名義で責任をとることにも強い抵抗がありました。
大きなお金を扱った経験がなく、自分が感じている不安が何なのかもよくわからない。
そして私の能天気な性格と祖父の厳格な性格は相性が非常に悪く(笑)
自分が抱えている不安を祖父に相談することができませんでした。
お金の力ってすごいですよね。良くも悪くも人を変える力があると思います。
15時間労働が続いていたことや、ガイド資格取得のタイミングも重なって私は心と身体のバランスを失いました。
うつ病のような症状が出はじめてやっと自分の状態が限界を越えていることに気が付きました。とにかく休みたい。すべてを投げ出して地元を離れたのです。

人からの信用を失い、夢を失い、自信を失い、心は傷だらけ。
家族との関係性も悪くなり、もう最悪。
この経験には沢山の反省がありますが、
なによりも悔しかったのはあんなにも頑張っていたというのにすべてが中途半端に終わってしまったこと。
とくに田んぼに関しては、思い出すと涙がでてくるような寂しさと未練を感じていました。
私はもともと食べ物を作ることに強い関心があり
ゆくゆくは地球にやさしいお米づくりに挑戦したいと思っていたので田んぼを離れたことに未練が残っていたのです。
うつ病のような症状から完全に回復するには1年ほどかかりました。
メンタルの不安定さや、謎の蕁麻疹、突然やってくる動悸。
単純な足し算ができなくなったり、物忘れがひどくなったりといろいろと体験しました。
一度心が壊れるともとに戻るためにはそれなりの時間が掛かります。
このような形での限界突破はおすすめしません。
人生で初めての挫折から2年ほど経ったころ、東京の友人から連絡をもらいました。
「あなたの地元に無農薬でお米作りをしている人がいるよ。
体験型のプログラムを開催しているようだから参加してみたら?」
そんなきっかけで知ったのがNPO法人ECOPLUS が主催する
休日農業講座「田んぼのイロハ」
ちょうど地元に戻っていたタイミング。
私は吸い寄せられるように参加申し込みをしました。

つづく
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